【コラム】相続税対策のお話し

willingwork株式会社の守田です。

突然ですがみなさん、「手元にある100万円を1年以内に1,000万円にすることが出来ます」と言われたらどうでしょうか?

①「おー、すぐにやりたい」「なんなら1,000万円渡すから1億円にしてくれる?」
②「怪しい」「そんな上手い話がある訳ない」「堅実に運用しなきゃ増えないよ」

どちらでしょうか?

②を選択する人が多いと思います。それが正常な判断だと思います。
(①と答えた人は、投資詐欺などに引っかかる可能性があるのでご注意を!)

ただし、似たような質問で、「相続税1,000万円を1年で100万円に減らすことが出来ます」と言われたらどうでしょう?

①「おー、すぐにやりたい」「なんならゼロにしてくれてもいいんだよ」
②「怪しい」「そんな上手い話がある訳ない」「堅実に対策しなきゃ減らないよ」

今度はどちらを選びますか?

意見が分かれるところだと思いますが、①を選ぶ人が多いと思います。

それだけ相続税を払いたくないという気持ちが大きいと感じます。
また、自分の知らない裏技があるのでは?という好奇心からの気持ちもあるかもしれません。
実際には1,000万円の相続税を1年で100万円にすることは可能だと思います。ただし、相応のリスクがあります。

例えば不動産投資です。

早い話が、借金して土地を買ってアパート建てましょうねというものです。
これ自体は何も否定しませんが、大体が「そこまでするのはチョット…」という返答が多いです。
要は、「簡単に」「財産を大きく変えずに」「リスクを最小限に」などの前提条件があった上で相続税を減らしたいということです。

上記の前提条件を踏まえて負担の少ない相続税対策を3つ、ご案内します。

生前贈与を上手に活用する!

一つ目は生前贈与の活用です。
以前のコラムにも書きましたが、毎年110万円の控除があるのでそれを使って生前贈与をしていくという方法です。
令和6年1月1日以降の贈与ではどの制度を利用するかという検討は必要ですが、長い時間をかけたら相続税対策になります。

生命保険の非課税枠を上手に活用する!

二つ目は生命保険の活用です。
契約者と被保険者が亡くなった人で、受取人を相続人に指定しておきます。
この場合において、相続人が受け取った死亡保険金は「法定相続人の数×500万円」まで非課税になります。

財産の分け方を工夫する!

三つ目は、財産の分け方を工夫することです。
相続税は誰が受け取るのか、また受け取った人がどのように使っていくのかによって相続税が減る可能性があります

例えば、配偶者の税額軽減というものがあります。
これは、配偶者から相続した財産は1億6千万円または法定相続分までは相続税を払わなくて良いというものです。
これを使うことで、一次相続での相続税を大幅に減らすことが出来ます。
ただし、二次相続における対策が必要になるなど、これを選択しておけば大丈夫というものでもないのでご注意ください。

次に、小規模宅地の特例というものがあります。
これは、亡くなった人から土地等を相続した人が特定の要件を満たしている場合には、
当該土地等の評価額を最大で730㎡まで80%減少させることができる
というものです。

まとめると、負担が少ない相続税対策は、

・長い目でみた計画とそれを実行すること
・財産を分ける人を決めておくこと

この2点で実現するということです。

長い時間は必要ですが、今からだと遅いということはありません。
人生で今日が一番若いので、今からスタートすれば間に合いますよ!

ちなみに、うちにはそんなに財産がないから大丈夫と思ったアナタ!
この記事をみてください。

相続で揉めるのはお金持ちだけではないですよ。
分け方をしっかり考えておかないと、大変なことになるかも…
全ての対策は、現状を認識することから始まります
一緒に現状認識から始めてみませんか?