【Q&A】「次の次の承継者も決めたい…」

こんな質問がありました。

Q .私には同居している長男と他県に住んでいる長女がいます。長男には妻がいますが、そこに子供はいません。長女には夫がいて、子供が2人います。同居している自宅は長男に渡したいと思っていますが、その長男が亡くなった後に長男の妻に相続されると長女家族の「実家」がなくなってしまうようで心配です。遺言で、自宅を長男に相続させて、長男が亡くなった後には長女に相続させることを指示することはできるでしょうか?

 

A .遺言では長男に承継させた財産について、将来において長男が死亡した時の承継者を指定することはできません。

 

遺言では次の次の引き継ぎ先を指定することはできない

遺言は、自分が亡くなった時の財産の承継先を決めることができます。
誰にでも、どんな財産でも渡すことができるのが遺言のメリットです。
ただし、遺言では自分が引き継がせた人のその先の承継者を決めることはできません。

上記の例のように、自宅は長男に承継させ、自宅を承継した長男が亡くなった後にその自宅を長女に承継させるという指定はできないということです。
つまり、長男が引き継いだ財産の承継先を決められるのは長男だけということです。

民事信託(家族信託)を活用する!

このような場合には、民事信託(家族信託)を活用することが有効となります。
民事信託においては、自身が亡くなった後の承継者、そしてその承継者が亡くなった後の承継者を決めておくことができます。
これを受益者連続型信託と言います。

上記の例で言えば、これを活用することによって、相談者様が亡くなった後には自宅を長男に承継させることができ、またその長男が亡くなった後には自宅を長女に承継することが可能となります。
財産の引き継ぎに対して想いがある場合、これらの方法も検討してみると良いでしょう。

弊社では、皆様の想いを聞きながら最適な承継方針をご提案することが可能です。
「なんとなく不安…」、「こんな想いがあるんだけど…」といった状況の方はぜひ無料相談を活用してください。
(無料相談で終わっても構いません)